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ポストドクター・キャリア開発事業の終了にあたって

ポストドクター・キャリア開発事業の終了にあたって

 

奈良女子大学男女共同参画推進機構

キャリア開発支援本部長 岩渕修一

 

本学のキャリア開発支援本部の活動は、平成23年度に、文部科学省が「科学技術人材育成費補助事業」の一事業として進めている「ポストドクター・キャリア開発事業」に本学が採択(採択課題名:「女性のポストドクター等のキャリアパス多様化を目指す《キャリアの壁》打開策」)されたことを契機に始まりました。この活動の狙いは、博士人材が、国内外の産業界等の実社会で活躍するためのキャリア開発の取り組みを推進し、アカデミック・ジョブ以外の活躍の場を開拓することで、大学院のいわゆる「出口問題」に取り組み、大学院の活性化に寄与することです。早いもので、事業期間の5年間はこの平成27年度で終了となります。

これまで、キャリア開発支援本部では、理系、文系を問わず、博士号取得後10年程度までのポストドクターと博士後期課程の学生が多様なキャリアパス(企業やNPO、自治体などへの就職)を確保出来るよう、長期インターンシップを含むキャリア開発を支援してきました。全国的展開を目指して、他大学出身の女性のポストドクターや40才以上のポストドクター(本学出身者に限る)に道を開いてきたのも特徴です。これまでにキャリアセミナーや自己分析セミナーを開講し、キャリア相談、キャリア・インタビュー、企業人との交流会、女性博士同士の交流会、教職員研修会などの様々な取り組みを実施してきました。この間、女性のポストドクターと博士後期課程の学生約120名がこの事業に参加し、キャリア開発支援本部が170以上の民間企業やその他の機関と連携して、54名の女性のポストドクターを民間企業、公益財団法人、財団法人、公立博物館等での長期インターンシップに派遣しました。

事業終了を迎えるに当たり、5年間の成果の概要とこれまでの活動に参加した方々の「インターンシップ体験報告」をまとめた冊子を作成しております。これからご自身のキャリア開発を目指すポストドクター、博士後期課程学生の皆様にキャリア開発支援について考えて頂き,また教職員、企業の皆様にはこの事業へのご理解とご協力をお願いする上での参考となれば幸いです。

 

本事業は4月以降も「産学協働イノベーション人材育成協議会」、「博士人材データベース」および他大学とも協働しながら本学独自の新しい形で継続してゆきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

平成28年3月

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